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抗菌剤・抗ウイルス剤

2019年末から世界的に感染拡大したCOVID-19(新型コロナウイルス)を皮切りに抗菌・抗ウイルスの需要が急増しています。当社では10年以上前から抗菌・抗ウイルス材のグローバル販売を手掛けております。長年の実績と技術情報に基づいて、お客様の製品形態や成分等に適した抗菌剤・抗ウイルス剤を提案いたします。

細菌・ウイルスの違い

細菌は、細胞を持ち、細胞分裂を行い自ら生存・増殖することが可能なことから、生物(原核生物)に分類されます。対してウイルスは、細胞を持たない単純構造であり、自力での繁殖ができないことから生物には分類されません。 このように菌とウイルスは生物分類上異なるため対抗する方法も異なってきます。

大きさ

ウイルス、細菌、真菌、ヒト細胞の大きさ比較

基本的な構造

ウイルス

エンベロープ、核酸、カブシド

ウイルスは単体では繁殖できないので、人の細胞の中に侵入し増殖する

細菌

鞭毛、細胞壁、線毛、核様体、細細胞、リボソーム

体内で定着して細胞分裂で自己増殖しながら、人の細胞に侵入するか、毒素を出して細胞を傷害する

真菌(カビ)

細胞質、細胞膜、リボソーム、核、液胞、ミトコンドリア、細胞壁

人の細胞に定着し、菌糸が成長と分枝(枝分かれ)によって発育していく酵母細胞では出芽や分裂によって増殖する

生物の系統樹

生物の系統樹にはウイルスは含まれません。

真正細菌(バクテリア)、アーキア、真核生物

抗菌剤・抗ウイルス剤の種類

抗菌剤・抗ウイルス剤は有機系と無機系のものに分けられます。一般的に有機系(4級アンモニウム塩etc)は速効性に強みを持ち、無機系(銀、銅、酸化チタンetc)は耐熱性・耐久性に強みを持ちます。

メカニズム

抗ウイルス
  • ・銅の酸化反応によりエンベロープあるいはカプシドを破壊することで、細胞への吸着を阻害します。
  • ・酸化チタンの光触媒作用はウイルスの活性サイクルを不活性化します。
  • ・銀イオンは、ウイルスのDNAやRNAと人間の細胞との結合を阻害します。
  • ・有機系抗ウイルス剤の多くは、ウイルスの生存不可能な塩基性環境をつくりウイルスを不活性化します。
抗菌
  • ・抗菌金属(銀)が主流であり、金属イオンが菌の電子伝達系と結びつくことで菌を不活性化します。

用途

塗料、インキ、コーティング材他。各製品毎に強みとする実績分野があり、ご用途に合った抗菌剤・抗ウイルス剤を紹介いたします。

塗料

塗料

インキ

インキ

食品包装材

食品包装材

飲料缶

飲料缶

自動車内装

自動車内装

建築内装

建築内装

SEK/SIAA認証

SEKは、繊維評価技術協議会が制定する抗菌・抗ウイルス・防臭加工の繊維製品の性能等に対する認証。SIAAは、抗菌製品技術協議会が制定する抗菌・抗ウイルス加工の基準をクリアした繊維以外の製品に付与される認証です。
ともに抗ウイルス性・抗菌性の他、製品の人体への安全性も認証基準となります。
コーティング剤等の抗ウイルス・抗菌製品として、認証を取得することになります。

EPAとBPRについて

海外で抗ウイルス製品を販売する場合は、各地の化学物質規制(米TSCA、欧REACH、化審法etc)に加えて、殺生物剤関連法規制(米FIFLA、欧BPR etc)に従う必要があります。 グローバルの調達・供給に関してもサポートさせて頂きます。