当社社長 長瀬洋による「2012年 年頭挨拶」を下記の通りご報告します。

あけましておめでとうございます。

新年をこうして皆さんと共に元気に迎えられることを、大変嬉しく思います。

昨年は、世界中で自然災害、国際情勢、政治、経済などすべての事が激しく動いた年でした。特に日本にとっては、東日本大震災、原発事故など、苦難の年となりましたが、その中で、被災地の人たちをはじめ、日本中が悲しみや苦しみを乗り越えて、復興に向けて力を合わせ、また世界中から温かい支援が寄せられて、人と人との絆が感じられた年でもありました。しかし、年が改まるだけでこういった動きが落ち着いて、安定した世の中が来るとは、全く考えられません。むしろ不透明感は更に強まっています。

ナガセグループも、この世界や日本の動きの影響を受け、今年3月末の決算は期初の予想を下回り、前年度に比べても減収減益となる見込みです。中期経営計画「“CHANGE” 11」は、最終目標営業利益の150億円を何とか達成できそうな見通しです。そして今年はナガセグループにとって、極めて大切な年となります。まず、700億円の拠出を決定している更生会社株式会社林原が、2月には正式にナガセグループの仲間になる予定です。林原が加わるという事は、単に600人ばかり人数が増え、食品や化粧品などの分野の利益が増えるという事ではありません。ナガセグループと林原の皆さんが力を合わせて、化成品事業や電子事業に匹敵する大きな、新しい事業領域をこれから一緒に創っていく、その作業が始まるという事です。我々の先輩たちが、営々と築きあげた大切な資金を投じ、それを更に『価値あるもの』にするためにも、どうしてもこれを成功させなければなりません。このため、林原が法的管理下から離脱後直ちに、林原とナガセグループの皆さんに、協同でグループ全体としてのバイオ関連事業の在り方、ビジョンを考えてもらいます。それは、単にナガセのバイオ関連の事業に留まらず、長期的にはグループ全体に係わるものであって欲しいと思っています。そして、そのビジョンに向けての大きな道筋、体制、スケジュールを決めていきます。具体的な進め方は、林原の皆さんはもちろん、ナガセグループの皆さんにも、順次説明していきます。

そして4月からは、新しい中期経営計画がスタートします。私は、これまで皆さんが数年にわたって起してきた変革のうねりは、その質、方向性ともに素晴らしいものだったと思っています。新中期経営計画は、このうねりを加速させることが基本です。是非新たな気持ちで”変革”に取り組んでいただきたいと思います。

今年、ナガセは創業180周年を迎えます。180年目の大切な年を、皆で力を合わせて、次の180年に向けての飛躍の年にしていきましょう。

最後に、今年一年がわざわいの無い年になるよう、そして皆さんと御家族が健康で幸せに過されるようお祈りして、私の新年の言葉といたします。

以上