ナガセグループ CSR報告書 2010
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長瀬産業株式会社CSR報告書 201015取引先とともに国際社会における「環境・安全」に対する意識の高まる中、また、化学品にとどまらず製品に含まれる化学物質への関心も高まる中、当社では化学品・製品管理委員会を設置し、ナガセグループが取り扱う商品全てに関連する法令・規制に適切に対応する体制を整えています。当社では、新たな化学品を取り扱うにあたり、商品についての成分や法令をチェックしデータ管理を行っています。このような管理を行うことで、国内外の法令・規制の改正時に迅速に管理対象となる物質を含む商品を特定し、需要家への情報の提供を可能としています。また、部品・製品については内容成分の情報管理が難しいことから、需要家からのグリーン調達等の要望に基づき、特定成分の不含有確認を行い、適切な商品を確認した上で調達・提供しています。また、日本化学工業協会等に加盟し、化学品規制に関する情報入手を行い、さらに製品に含まれる化学物質のサプライチェーンでの情報伝達を行うため、アーティクルマネジメント推進協議会(通称:JAMP)活動への参加や、製品含有化学物質の情報伝達ツール「MSDS Plus」「AIS」などを活用し、的確な情報伝達に努めています。化学品法令・規制に対応するための仕組み2002年のヨハネスブルグサミット(WSSD)で定められた実施計画では、2020年までに化学物質の製造と使用による人の健康と環境への悪影響の最小化を目指すこととされています。この理念に基づき、世界全体で化学物質管理規制が厳格化・共通化が進捗しており、現在各国において法令・規制が大きく変わりつつあります。欧州では2007年にREACHが施行し、2009年には中国・韓国・台湾といった国々での化学品管理法令の改正強化がなされており、グローバルにビジネスを展開する当社を中核として、海外現地法人における法令・規制対応もグループとしてサポートしています。当然、これらの法令は最終製品メーカーの製品にも影響が出てくることとなります。従って、ナガセグループから需要家への情報提供も重要な機能であるため、化学品管理規制に関連した世界情勢の動きを先取りし、取り扱い商品に関する化学物質情報のグローバル管理を実現させるために海外現地法人における商品管理について教育・指導も推進していきます。国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)へ向けて

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