ナガセグループ CSR報告書 2011
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長瀬産業株式会社 CSR報告書 2011 20社会貢献 当社は、古くから化学工業界にとどまらず、医薬業界など各方面に新しい用途開発をもたらす酵素および有機合成の技術開発に携わってきました。事業活動を通じて、生化学および有機化学分野の基礎研究が重要であるとの認識に立ち、これらの分野における研究開発や国際交流に対し助成等を行うことにより、科学技術の振興を図り、社会経済の発展に寄与することを目的として、1989年に(財)長瀬科学技術振興財団を設立しました。 活動内容は、研究者に対する研究助成、国内外の学会への派遣、講演会開催の支援などで、これまで研究助成356 件、国際交流支援178 件、金額にして約9 億3 千万円の活動を行っています。2011 年4 月1 日には公益財団法人として新たなスタートを切り、研究助成金と共に長瀬研究振興賞の授与をはじめました。 ナガセグループでは、環境方針の一つとして「社会との共生」を掲げ、環境保全活動を実施している外部組織への参画や協力協賛などの支援を行っています。(社)日本経団連・自然保護協議会、(社)日本貿易会・地球環境委員会などへ参画しているほか、地域社会への貢献活動も積極的に展開しています。科学技術の発展への貢献社会貢献活動TABLE FOR TWOへの取り組み 当社東京本社では2008年10月より、社員参加型の社会貢献活動として、NPO法人「TABLE FORTWO International」が運営する「TABLE FORTWOプログラム」(TFT)に参加しています。また、大阪本社でも2009年1月よりTFTを開始しました。TFTは、日本を 含む先進国が悩む過食や肥満や生活習慣病の問題を解決すると同時に、食糧不足に苦しむ開発途上国へ食料を援助するプログラムです。 野菜を多く含む「ヘルシーな食事」が一食販売される毎に、購入した社員と会社が10円ずつTFTの事務局に寄付する仕組みとなっており、TFTのメニューが販売されると、開発途上国の子ども達の「栄養化の高い」給食、一食分が寄付されます。2010年3月までの総食数は20,500食となっています。地域社会とのコニュニケーション 東京本社の所在地である、日本橋小舟町は江戸時代より魚河岸、鰹節問屋等がひしめく賑わいのある街でした。この歴史と伝統のある小舟町で蔡行される八雲神社天王祭にナガセグループの社員が大神輿の担ぎ手として参加致しました。この天王祭は340年程前に小伝馬町より受継ぎ「小舟町持」となってから、4年に1度蔡行されています。 日本橋小舟町に勤務するナガセグループ社員は、地元町会地域の方々との関係を大切に、歴史と伝統を守り続けます。2011年度 研究助成者一覧氏 名所属機関研究テーマ生化学菊池 章大阪大学大学院医学系研究科三次元培養法を用いた上皮管腔組織形成法の確立久原 篤甲南大学理工学部生物学科名古屋大学大学院理学研究科記憶・感覚に関わるジアシルグリセロールリン酸化酵素の解析佐藤 隆一郎東京大学大学院農学生命科学研究科細胞培養培地に高濃度で含まれるグルタミンの細胞内機能の解析大利 徹北海道大学大学院工学研究院カビが生産するテルペノイド化合物の生合成研究と応用田淵 光昭香川大学農学部酵母におけるスフィンゴ脂質代謝調節を介した高温ストレス耐性獲得機構の解明増田 誠司京都大学大学院生命科学研究科組み換え型タンパク質生産の飛躍的増強を目指す特異的輸送体の分子創成丸山 達生神戸大学大学院工学研究科酵素反応による変性タンパク質の再生技術開発有機化学網井 秀樹群馬大学大学院工学研究科光学活性トリフルオロメチル錯体を用いる触媒的不斉反応の創出斎藤 慎一東京理科大学理学部環拡大反応を利用した効率的な含窒素中員環構築法の開発徳山 英利東北大学大学院薬学研究科高効率ワンポット連続反応を基盤とする生理活性高次構造アルカロイドの革新的合成中村 精一名古屋市立大学大学院薬学研究科アザスピロ環を特徴とする海洋毒の全合成研究森田 靖大阪大学大学院理学研究科電子スピン非局在型の有機中性ラジカルディスコティック液晶性分子の開発生化学・有機化学王子田 彰夫九州大学大学院薬学研究院In Cell細胞機能解析を目指した新規蛍光プローブ分子群の創製杉山 弘京都大学大学院理学研究科機能性小分子によるiPS細胞への誘導研究塚本 佐知子熊本大学大学院生命科学研究部鏡像異性体を創出するDiels-Alderasesの生合成機構に関する研究

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