ナガセグループ CSR報告書 2011
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トップメッセージ経営環境の変化に柔軟に対応し、経営理念「誠実に正道を歩む」を念頭に、CSRへの積極的な取り組みを通じて、ステークホルダーの皆様の期待に応えてまいります。この度の東日本大震災により被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。ナガセグループでは、被災された皆様の支援と被災地の復興に少しでもお役立ていただけるよう5,000万円の支援ならびに従業員による募金活動を実施しています。また、電力不足への対応として、全社的な節電も継続しています。2011年度は、ナガセグループのコア事業である化学業界において、工場の被災および電力不足によるサプライチェーン問題が発生し、製造業全般に大きな影響を与えました。このような状況の中、私達はこれまで培ってきた知恵と知識を使い、世界中のサプライソースへのコンタクトを図るなど、お客様が要求する原材料の供給にお応えすることで、私どもの活動が復興支援さらには日本および世界経済のために役立つものと強く信じ、日々活動を継続しています。企業に求められる価値のあり方が変化する中、CSRを重視した経営を図るため、2009年4月よりスタートした3カ年の中期経営計画「“CHANGE”11」において、ナガセの目指す姿をステークホルダーごとに定めています。株主・投資家に対しては、「持続的な企業価値の向上」と定め、経営における「迅速な意思決定と実行」「透明性の確保」を担保するコーポレート・ガバナンス体制の強化に努めています。顧客に対しては、「独自のソリューションの提案」と定め、①エレクトロニクス用薬液リサイクルビジネスの展開、②有機肥料の製造・販売および研究開発、③電気自動車やスマートグリッドに不可欠なリチウムイオン電池の制御モジュール開発および製造、④“集合住宅向け太陽光発電システム”への参画など、グループ全体で環境・エネルギービジネスを展開しており、グループ全体での環境・エネルギービジネスの売上高1,300億円を目指しています。社員に対しては、「夢と理想を実現する場の提供」と定め、①ダイバーシティ講演会やワークライフバランス講演会の開催、②階層別・役職別研修の実施などを通じて、ダイバーシティの推進およびワークライフバランスの支援、人材育成に取り組んでいます。最後に社会に対しては、「社会および地球環境への貢献」と定め、この度の被災者および被災地支援をはじめ、1989年設立の(財)長瀬科学技術振興財団を通じた研究助成活動や開発途上国向けの食糧援助プログラム(TFT)への参加など積極的に取り組んでいます。ナガセグループを取り巻く経営環境は、中東や中国における新設石油化学プラントの稼働および原油他天然資源の価格上昇による市場構造の変化に加え、欧米の財政不安の高まりや円高の進行に伴う製造業の海外シフトなど、より厳しさを増してきています。ナガセグループでは、このようなグローバルな経営環境の変化に柔軟に対応し、経営理念「誠実に正道を歩む」を念頭としたCSRへの積極的な取り組みを通じて、ステークホルダーの皆様の期待に応えてまいります。代表取締役社長 長瀬 洋

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