ナガセグループCSR報告書 2012
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リスクマネジメントおよびコンプライアンス当社グループは、コンプライアンス体制とリスクマネジメント体制は一体であるという認識のもと、単なる「法令遵守」のみならず、企業倫理にまで踏み込んだコンプライアンス体制およびリスクマネジメント体制の確立、維持、向上、推進を当社グループ全体で行っています。なお、本頁では、当社グループがグローバルな事業展開において認識するリスクの中で、特に「製品の品質にかかるリスク」および「多種類の化学品の取り扱いにかかるリスク」への具体的施策をご紹介します。 当社における総合リスクマネジメント体制の確立と、「取締役会の諮問機関」としてリスクマネジメントおよびコンプライアンスを監視するため、2008年4月、「コンプライアンス委員会」を「リスク・コンプライアンス委員会」に改編し、委員会の機能・権限を定め、役割と責任を明確にした体制の整備を行っています。また、当社の企業活動に関連する個々のリスクに対しては、それぞれの担当部署にて、規則などの策定や研修を実施するとともに、新たに生じたリスクについては、リスク・コンプライアンス委員会において対応責任部や体制を定め、当社の事業リスクの低減に努めています。 加えて、リスク・コンプライアンス委員会では、コンプライアンス体制の整備および維持を図るため、「コンプライアンス基本方針」を定め、グループ会社を含む全社員に対して、「ナガセグループコンプライアンス行動基準」に沿った企業活動を定期的な研修会などを通じて徹底させています。また、当社ならびにグループ会社において、法令違反などの問題があると認識した場合、リスク・コンプライアンス委員会に報告するものとし、委員会は直ちに監査役(会)へ報告するものと定めています。さらに、社内通報制度を導入し、グループ企業を含む役員、社員などから直接通報・相談できる窓口を設定しています。リスクの総合的な認識・把握・抑制 グローバル化の進展により、海外間取引や中国等の成長の著しい国々との輸出入ビジネスが伸長しています。従来の欧米大手ケミカルメーカーからの輸入ビジネスに比べ、新興国における海外サプライヤーとの取引においては、品質管理上の問題や国内と海外各国との法規制の差異に基づくトラブルを未然に防止する施策が必要となっています。このような背景から、海外サプライヤーへの品質管理に関する働きかけは商社である当社にとって非常に重要な活動と考えています。 また、グループ全体での研究・開発・製造機能の一層の強化、拡大が為され、グループ全体での品質管理の継続的改善が重要と考えています。 このような背景のもと、2008年10月に策定した「ナガセグループ製品安全自主行動指針」に基づき、グループ全体での品質管理や製品の安全性確認に関するルールの策定や啓蒙活動を通じ、ナガセグループが扱う製品の安全性を確保していきます。 またメーカーポジションビジネスの増加に伴い、当社が品質保証責任を負うケースが増加していることに対応し、その支援を行うべく知財・技術室に「品質保証支援チーム」を2010年12月に設立し、営業部をサポートしています。個々のリスクに対する当社の具体的な施策「製品安全・品質管理」

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