上島宏之 代表取締役社長によるグループ社員向け年頭挨拶を下記のとおりお知らせいたします。
記
長瀬産業並びに国内外のグループ各社の皆さん、明けましておめでとうございます。本年も皆さんと一緒に新たな年を迎えられることを大変嬉しく思います。
2025年を振り返ると、第2次トランプ政権の発足や関税問題に揺れた一年でした。ロシア・ウクライナ紛争の長期化、イスラエル・ガザ情勢などに加え、新年早々には米国とベネズエラをめぐる安全保障上の緊張も報じられました。米中対立、中台関係、資源ナショナリズムなど地政学リスクが確実に高まっていますが、こうした外部環境の変化に対応するスピード感、強靭性、判断力をさらに磨き、環境変化に合わせてこれからも変容していきます。
NAGASEでは、米国・SACHEM社のアジア事業の買収、ブラジル・Aplinova社の買収、そして旭化成ファーマ社の診断薬事業等の買収があり、沢山の仲間がNAGASEグループに加わりました。一方で、フィンランド・Inkron社については、NAGASEがベストオーナーにはなりきれなかったということで台湾企業に譲渡しました。自分の力不足を反省するとともに、彼らの新たな船出、成功を心から願っています。今後も、ROICを一つの軸としてポートフォリオの入れ替えを機動的に実行していきます。
社長に就任し3年になります。2023年は変革を進める土台作り、2024年は外部環境に耐えうる強靭で筋肉質なグループへの体質転換に取り組み、2025年は覚悟を決めて具体的に行動してきました。2026年、世界経済は2025年に比べると鈍化するものの継続的に成長すると見ています。ただ、実質経済とは大きく異なるものになると思います。先行き不透明な中で、注力領域であるビジネスやAI関連ビジネスだけに限定せず、複数の仮説を慎重に分析し、大胆に手を打ちたいと思っています。
今年は現中期経営計画「ACE 2.0」の最終年度にあたります。皆さんに3つのことをお伝えしたいと思います。
1つ目はROIC経営です。ROICを重視した「率の経営」を本格的に推進していきます。ROIC向上には、利益率の向上と資本回転率の向上の2つが必要です。これまでは利益率の向上を重点的に進めてきましたが、今後は資本回転率の向上にも意識を向けた施策を講じ、KPIを設けます。
2つ目は、NAGASEのユニークネスを追求した事業の本格的な立ち上げです。昨年、皆さんに見つけていただいたユニークネスの原石の中から、今年は3つのプロジェクトに投資し、One NAGASEでマネタイズできる仕組みを構築していきます。皆さんの周りには必ずユニークネスの原石があります。皆さんにしか見えない景色の中にそれがあります。今まで以上にアンテナを張り、ユニークネスの原石を探してください。
3つ目はダイバーシティ、サステナビリティ、エンゲージメント、コンプライアンスの推進です。ダイバーシティについては、多様な人が個々の能力を発揮し活躍できる会社にすること、また、異なる“思考OS”を受け入れ、行動変容を加速し会社の強靭性を高めることを目的に行動していきます。従業員エンゲージメント向上については、2024年から、事業部長、本部長、グループ会社の社長にリーダーを担う役割を移管し、KPIとしていたサーベイの60ポイントを達成しました。今年も会社と社員が同じ方向を向いて対話をし、より良いNAGASEにしていきたいと思います。
今年から新中期経営計画がスタートします。新中計はNAGASEが飛躍的成長を遂げるための準備をする期間として位置付けたいと思います。NAGASEは人がアセット(財産)、それも流動性が高く変容できるライトアセットです。前例や成功体験に縛られず、今できることを徹底的にやっていけば、飛躍的成長に繋がると思います。
私は10年以上前から毎月10個、そのとき思いつく目標をノートに書き残すことを習慣付けています。自分の行動に方向性ができ、結果として判断が早くなり、当時からノートに書いてきた目標の7、8割を達成してきました。この積み重ねを通じて、ゴールは目指すものではなく、近づけるものだと思うようになりました。今年、皆さんもたくさんの夢を実現されることを願っています。
結びとなりますが、NAGASEグループの皆さんならびにご家族の皆さんの一年を通じてのご健康とご多幸を祈念するとともに、戦争がなく子どもたちが夢を持って暮らせる安全な世界を切に願いまして、私の年頭の挨拶とさせていただきます。
2026年1月5日
上島宏之

