基本理念
NAGASEグループ共通の価値観
サステナビリティ基本方針
「NAGASEグループと社会の持続的な成長のため、企業活動を通じて社会・環境課題の解決に貢献し続ける」ことを理念体系全てに共通する考え方として位置づけます
- 1.誠実な事業活動
- 2.社会との良好な関係
- 3.環境への配慮
経営
理念
社会の構成員たることを自覚し、誠実に正道を歩む活動により、社会が求める製品とサービスを提供し、会社の発展を通じて、社員の福祉の向上と社会への貢献に努める
ビジョン
社員の一人ひとりが、日々の活動で「見つけ、育み、拡げる」を体現することにより、「人々が快適に暮らせる安心・安全で温もりある社会」の実現に貢献する
2032年 (創業200年)
“ありたい姿”
温もりある未来を創造する
ビジネスデザイナー
~「見つけ、育み、拡げる」 -
サステナブルな社会の発展に貢献します~
経営理念
社会の構成員たることを自覚し、誠実に正道を歩む活動により、社会が求める製品とサービスを提供し、会社の発展を通じて、社員の福祉の向上と社会への貢献に努める
ビジョン
社員の一人ひとりが、日々の活動で「見つけ、育み、拡げる」を体現することにより、「人々が快適に暮らせる安心・安全で温もりある社会」の実現に貢献する
2032年(創業200年)“ありたい姿”
温もりある未来を創造するビジネスデザイナー
~「見つけ、育み、拡げる」 - サステナブルな社会の発展に貢献します~
サステナビリティ基本方針
「NAGASEグループと社会の持続的な成長のため、企業活動を通じて社会・環境課題の解決に貢献し続ける」ことを理念体系全てに共通する考え方として位置づけます
- 1.誠実な事業活動
- 2.社会との良好な関係
- 3.環境への配慮
- ※2021年度からの中期経営計画「ACE 2.0」の策定にあたり、経営理念体制を見直しました。2032年の「ありたい姿」を上記の通り位置づけ、理念体系すべてに共通する考え方として「サステナビリティ基本方針」を策定いたしました。
ビジョン
- 誠実に正道を歩んできた200年近くの歴史
- 誠実正道
- パートナーとともにビジネスを創造する力
- 協働基盤
- 技術に対する深い理解、技術の目利き力
- 技術発想
- 半歩先を見て能動的に提案する力
- 半歩先見
ビジネスの種を「見つけ、育み、拡げる」
- 見つけ・・・誰も気づいていない機会を発見する
- 育み・・・新な価値を生み出すビジネスへと成長させる
- 拡げる・・・様々な分野・地域へビジネスを展開する
サステナビリティ基本方針
サステナビリティを巡る課題への対応は、NAGASEグループが経営理念に掲げる「誠実正道」の精神や、ビジョンに掲げる実現したい社会に通じます。社会・環境課題の解決に貢献する企業活動を継続することにより、持続的な成長が可能になると認識し、サステナビリティ活動方針を定めて積極的に取り組んでいきます。
NAGASEグループ サステナビリティ基本方針
1.誠実な事業活動
- 事業活動を行う各国・地域のあらゆる適用法令、規則を遵守し、社会的規範、社会的良識に基づいた企業活動を行います。
- あらゆる腐敗を防ぎ、取引先、行政との健全かつ正常な関係の維持に努めます。
- 安全で品質の高い製品、サービスを提供し、顧客・取引先の価値の維持・向上に努めます。
- 公正かつ自由な競争の維持、促進を通じて消費者利益を保護します。
- 自社及びお客様にかかわる情報の管理・保護の徹底に努めます。
2.社会との良好な関係
- 人権の尊重とあらゆる差別的取扱いを禁止し、強制労働・児童労働などの人権侵害を一切行いません。
- 国や地域社会の文化や慣習を尊重し、社会との良好な関係を維持します。
- さまざまなステークホルダーとの適切なコミュニケーション、健康と安全の確保に努めます。
- サプライヤー企業のサステナビリティに対して常に細心の注意を払い、疑義が生じた場合にはその是正に向けて働きかけます。
- 適時適切に企業情報の積極的な開示を行います。
3.環境への配慮
- 各国・地域の環境規制を遵守します。
- GHG排出やエネルギー消費の抑制などを通じ、事業活動における環境負荷の低減を推進し、気候変動の抑制、汚染防止など、地球環境の維持に貢献します。
- 環境に配慮した製品・サービスを通じ、お客様に対して製品の適切な使用方法、再資源化、廃棄方法などの情報を提供します。
- 各国・地域での環境保全活動を通じ、広く社会に貢献します。
- 生物多様性の重要性を認識し、生態系の保全に努めます。
2021年2月25日制定
NAGASEグループのマテリアリティ(重要課題)
NAGASEグループでは、現中期経営計画ACE 2.0策定にあわせてマテリアリティを特定していましたが、外部環境の変化等を踏まえて2024年9月に課題を再整理し、サステナビリティ推進委員会での議論を経て、マテリアリティの一部見直しを行いました。その結果、従来からあった「従業員エンゲージメントの向上」「脱炭素社会への貢献」「透明性の高いコーポレート・ガバナンス」に加え、NAGASEが重要な課題として認識すべき新たなマテリアリティとして「健康寿命延伸への貢献」「資源循環社会への貢献」「サプライチェーンの持続性への貢献」を追加し、6つに見直しました。
今後も外部環境の変化等を踏まえ、マテリアリティの更新・見直しを実施してまいります。
大きな影響及ぼす外部環境変化 | NAGASEグループのマテリアリティ | 関連するSDGs |
---|---|---|
人財の多様化 人口動態変化 気候変動と資源不足 食糧・水不足 グローバリゼーション 天然資源枯渇 地政学リスク 人権意識の高まり | 従業員エンゲージメント向上 | |
脱炭素社会への貢献 |
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健康寿命延伸への貢献 |
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サプライチェーンの持続性への貢献 |
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資源循環社会への貢献 |
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透明性の高いコーポレート・ガバナンス |
マテリアリティ・KPIの特定プロセスと管理
2020年
マテリアリティの特定
NAGASEグループサステナビリティ推進プロジェクトにおいて議論を行い、「ステークホルダーにとって重要度」と「NAGASEの事業にとっての重要度」で最重要課題を特定しました。その後、中期経営計画ACE2.0内でマテリアリティとして課題を特定しました。
2021年
KPIの策定
特定したマテリアリティについて、「従業員エンゲージメント向上」と「カーボンニュートラル」をテーマとする2つのプロジェクトを設置しました。
2022年~2023年
KPI管理とマテリアリティ(進捗報告)
「カーボンニュートラル」「従業員エンゲージメント向上」に関するKPIを設定。カーボンニュートラル、従業員エンゲージメントの向上は2025年度の非財務目標を設定。KPI管理を中心としたマテリアリティへの対応を進めています。
2024年
マテリアリティの見直し
マテリアリティ特定当時からの外部環境の変化を踏まえ再整理し、サステナビリティ推進委員会での議論を経て、社外役員や外部有識者との意見交換等も行い、マテリアリティの見直しを行いました。従来からある「従業員エンゲージメント向上」「脱炭素社会への貢献」「透明性の高いコーポレート・ガバナンス」は残しつつ、新たに「健康寿命延伸への貢献」「資源循環社会への貢献」「サプライチェーンの持続性への貢献」をマテリアリティとして追加し、6つに見直しました。
非財務目標(KPI)の決定
当社は、2032年(創業200年)の「ありたい姿」“温もりある未来を創造するビジネスデザイナー” の実現に向け特定したマテリアリティ(重要課題)に対する取組みを定量的に評価し、モニタリングしていくため、ACE2.0において以下の非財務目標(KPI)を決定しています。
テーマ | KPI | ||
---|---|---|---|
従業員 エンゲージメント向上※ | 対象 | グループ会社 | 定期的にエンゲージメントサーベイを実施している割合:100% |
長瀬産業(単体) | エンゲージメントサーベイトータルスコア:60以上 | ||
カーボンニュートラル | 対象 | 連結 | Scope1,2削減率:37%以上(2013年比) |
再生可能エネルギー発電・購入による削減量:35,000t以上(累計) | |||
長瀬産業(単体) | Scope2ゼロエミッション |
※連結子会社を対象とし、Prinovaグループは1社として算定。
従業員エンゲージメント向上
NAGASEグループでは、持続的成長を実現するには従業員エンゲージメントの向上が最重要と認識し、「会社(組織)と社員が対等なパートナーとしてよく理解しあい、同じ方向を見ること」と定義しました。中期経営計画ACE 2.0の初年度にあたる2021年9月に、当社では現状把握と向上施策の策定を目的として、対会社 8領域、対上司4領域、対職場4領域の合計16領域で構成されるエンゲージメントサーベイを実施しました。また、トップマネジメントの関与、主体性や透明性等に関わる事項を定めた実施ガイドラインを定め、グループ全体で着実に施策を進めてまいります。
従業員エンゲージメントサーベイの内容
従業員エンゲージメント向上プロジェクト 2023年度の主な取り組み
2023年度の主な取組み
経営層をオーナーとする「従業員エンゲージメント向上プロジェクト」を起点として、「タテの対話」と「ヨコの連携」の推進を当社における優先順位の高い課題と設定しました。事業部長間の営業連絡会の刷新、本部長間の管理部門連絡会の新設、取締役と統括者による対話会の新設、東京本社でのABW導入による組織間コミュニケーションの活性化などの施策を実施した結果、非財務目標である2つのKPIは共に下記の通り進捗致しました。
KPI | 2023年度実績 | |
---|---|---|
従業員エンゲージメント | 長瀬産業:エンゲージメントサーベイ トータルスコア 60以上 | トータルスコア:56.0(前年度 56.5) |
グループ会社:定期的にエンゲージメントサーベイを実施している割合 100% | 定期的にサーベイを実施している割合:86%(前年度 81%) |
カーボンニュートラル
NAGASEグループは、マテリアリティ(重要課題)において「社会・環境課題の解決とグローバリゼーション」を掲げています。グローバルに事業を展開する NAGASE グループにとって、気候変動への対応は重要な課題と認識しており、2050年までにGHG排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの達成(Scope1,2)を掲げています。NAGASE グループは商社機能に加え、製造・加工機能を有することから、「商社業/製造業」と「可視化/削減」の2軸4象限に分類し、目標達成に向け取り組んでいきます。
温室効果ガス排出量実績と目標(Scope1,2)
カーボンニュートラルプロジェクト 2023年度の主な取り組み
2023年度の主な取り組み
2023年度長瀬産業では、「自家消費型オンサイトPPA」や「バーチャルPPAサービス契約の締結」を行いました。
また、GHG排出量可視化サービスを展開する㈱ゼロボードとの協業や大日本印刷㈱とのCFP(カーボン・フット・プリント)算定コンサルティングサービスなどを行う等、カーボンニュートラルに向けた知見・ノウハウの蓄積も一層進んだと認識しています。
KPI | 2023年度実績 (認証機関による保証前の暫定値) | |
---|---|---|
カーボンニュートラル | 【連結】Scope1,2削減率:37%以上(2013年度比) 再生可能エネルギー発電・購入による削減量:35,000t 以上(累計) |
【連結】Scope1,2削減率:32% 【連結】再生可能エネルギー発電・購入による削減量:7,488t(累計) |
【単体(長瀬産業)】Scope 2 ゼロエミッション | 【単体】Scope 2:2,099t |
推進体制
企業活動を通じて社会・環境課題の解決に貢献することにより、NAGASEグループの企業価値が持続的に向上することを目指して代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置しました。委員会は、委員長1名、および委員2名以上で構成され、委員は、当社 またはグループ会社の従業員から社長が選任しています。グループ全体方針に基づいて、サステナビリティ推進室が業務執行(具現化)を行っています。
サステナビリティの社内浸透施策は、各社で取り組んでいます。グループでは、2023年7月に「NAGASEサステナビリティ解説」としたサステナビリティのトレンドや基礎知識を解説する動画を配信したほか、2023年12月からは「サステナビリティ推進のためのオープンな対話」と題したカジュアルな対面形式での啓発活動も開始しました(2024年8月現在で計18回、累計100名超参加)。また、ナガセヴィータでは「サステナビリティコミュニケーションブック2023」を発行、「ありたい姿」「目標」「行動計画」などの社内共有を図っています。
グループ製造業連携委員会の取り組み
NAGASEグループ製造業各社において、メーカーとしての基盤を強化することを目的に2019年にグループ製造業連携委員会を設立、運営しています。安全、品質、環境などの主として非財務情報を共有・活用し、連携して諸課題の解決に取り組み、グループ全体の企業価値向上と持続的成長を目指しています。
【対象会社】
NAGASEグループの国内製造関係会社(100%) 9社 (2024/4/1現在)
長瀬産業、ナガセケムテックス、ナガセヴィータ、東拓工業、福井山田化学工業、長瀬フィルター、ナガセテクノエンジニアリング、キャプテックス、ナガセビューティケァ
グループ製造業連携委員会では、品質向上活動および、労働安全・環境・DXの分科会での取り組みを行っています。各分科会の活動はサステナビリティサイトで開示しています。
活動・分科会 | 活動・分科会主な活動 |
---|---|
品質向上活動 | 安全・品質・環境アンケートの実施などNAGASEグループの品質向上活動を推進する。 |
労働安全分科会 | 安全衛生診断・フォローアップ診断の推進、講習・研修など現場力の向上、 労災情報の共有など情報発信によりNAGASEグループの労働安全活動を推進する。 |
環境分科会 | 環境データの可視化と共有、KPIの設定によりNAGASEグループの環境活動を推進する。 |
DX推進分科会 | DX推進方針・DX戦略の策定、体制・環境整備などNAGASEグループのDX活動を推進する。 |
DXへの取り組み
NAGASEグループでは、長瀬産業、グループ製造業連携委員会で以下のDXの取り組みを推進しています。
長瀬産業
⻑瀬産業では、DXの活⽤により、既存の強みである「広域なネットワーク」「技術知⾒」「課題解決⼒・⼈財」をより⼀層強化し、変⾰を推進します。現在、当社では外部環境や顧客行動の変化に対応するための1つの手段としてデジタルマーケティング機能の強化を進めています。デジタルでの顧客接点追加、集客、対応など場面に応じて最新のデジタルテクノロジーを活用出来るように、デジタル基盤の構築と人財育成を開始しました。(目標:2026年度までに100名のDX⼈財を育成)
グループ製造業連携委員会
グループ製造業連携委員会では、2021年から隔年で製造現場における「デジタル革新レベル評価」を行っています。「デジタル革新レベル評価」とは、製造現場の見える化、品質と生産性の向上、物流改革、サプライチェーン全体の効率化、制御ネットワークの整備、安全対策の高度化、保全業務の高度化、働き方改革などのテーマについて、これらのデジタル化の成熟度を測定するための手法です。グループ各製造会社においてDX推進方針を決め、方針に沿って戦略を立案・策定するにあたり、現状レベルとありたい姿のギャップを認識すること、および戦略に沿った施策実施において、ありたい姿の達成度合いをモニタリングすることに活用しております。
持続可能な社会の実現に向けた研究開発
持続可能な社会の実現に向けて、将来のビジネスの核をつくるイノベーションの推進や、多様な視点と研究開発力で事業化を追求するR&D(研究開発)は重要です。社会が抱える課題解決にNAGASEグループ内の「ナガセバイオイノベーションセンター」「ナガセアプリケーションワークショップ(NAW)」「NVC(New Value Creation)室」「NAGASEバイオテック室」が、それぞれの特性を活かして取り組んでいます。
ナガセバイオイノベーションセンター
気候変動、人口増・資源枯渇など社会の持続性(サステナビリティ)に関する問題に対して、マクロの視点から、社会貢献できる研究テーマの創出に取り組んでいます。おもに遺伝子工学、酵素工学・代謝工学、バイオインフォマティクスを駆使した物質生産技術の開発を行っています。とくに、放線菌を宿主とした物質生産においては多数の独自技術を保有しており、社外発表・特許出願を行っています。
ナガセアプリケーションワークショップ(NAW)
プラスチックおよびコーティング材料の分野で原材料の評価分析、用途開発から、それらの原料を使った最終製品の処方開発を行います。近年では、バイオプラスチック、リサイクル材、環境配慮型塗料といったサステナブルな商材をテーマとした開発にも取り組んでいます。今後もNAWはプラスチックとコーティングの分野で加飾性と機能性を追求し続けてまいります。
未来共創室
NAGASEグループのイノベーションを推進し、新しい価値を創造することで 将来のビジネスの核を作ることを目的に2017年4月設立されました。独自の商品開発としてのマテリアルズ・インフォマティクス、ブロックチェーン、センサー、システム超低誘電材の開発、これから伸長が期待される医療分野、エネルギー分野の市場開発を行っています。また新規領域における情報取得の為にCVCを活用したスタートアップへの投資と社内横断的な新規事業推進活動の運営を行っています。
NAGASEバイオテック室
NAGASEグループの微生物、発酵生産物、酵素、酵素反応物の研究・開発・生産に関する要素技術を結集し、NAGASEならではのユニークな技術価値を提供いたします。近年では脳機能の改善作用や高い抗酸化作用をもつ希少天然アミノ酸である「エルゴチオネイン」について、開発した生産菌株を活用し、健康食品、化粧品、医薬品などのライフサイエンス分野への用途展開を通じた事業化を目指しています。
ステークホルダーとのかかわり
NAGASEグループの事業活動は、さまざまなステークホルダーの皆さまとの関わりの中で成り立っており、そうしたステークホルダーの皆さまとのご意見や期待を受け止めることは極めて重要です。
NAGASEグループでは、ステークホルダーの皆さまからのご意見やご要望を企業活動に積極的に取り入れ、社会の持続的発展と企業価値の向上につなげていくために、さまざまな取り組みを行っています。