代表取締役社長の上島宏之です。NAGASEは世界約30の国・地域に約110のグループ会社を有し、ケミカル、エレクトロニクス、モビリティ、エネルギー、フード、メディカル、バイオなど幅広い分野で事業を展開しています。
NAGASEは1832年の創業以来、主にケミカルを基盤に幅広い素材を扱う商社として事業を展開してきましたが、近年は「NAGASEはメーカーですね」と言われることも増えました。私自身、NAGASEの強みは、グループに商社機能、製造機能、研究開発機能があり、これらの機能を掛け合わせることで他にはないユニークネスを提供できることだと考えています。商社として世界中のお客様との接点から得られる付加価値の高い情報を、私たち独自の研究やものづくりと掛け合わせ、お客様の課題にNAGASEらしい提案を届けていきます。このビジネスモデルに磨きをかけながら、「ものづくりの課題を素材(マテリアル)を通じて解決する」ことを通じて、私たちのビジョンである「人々が快適に暮らせる安心・安全で温もりある社会の実現」を追求して参ります。
昨年4月に社長に就任して以来、外部環境の変化に対応するため、Quick Winとして各種施策を実行し、経営の土台作りに専念致しました。既に収益性の向上や経営のスピードアップ、人的資本の最大化などに手応えを感じています。2025年度を最終年度とする中期経営計画「ACE 2.0」は残り2年となりましたが、目標達成に向けて基本方針である「質の追求」「収益構造の変革」「企業風土の変革」を着実に進め、2023年11月に発表した新たな成長ストーリーのもとさらなる変革を推進してまいります。
今私たちが暮らす地球は、先祖から引き継いだものではなく“未来から借りているもの”であり、将来の子供たち世代が今以上の水準で生活できる状態でお返しすることが、私たちの責任だと考えています。この想いを強く持ち、NAGASEの事業活動を通じて、社会課題や環境課題に貢献してまいります。NAGASEは、2032年に創業200周年を迎えます。「社会の構成員たることを自覚し、誠実に正道を歩む」という経営理念を全ての従業員で共有し、ステークホルダーの皆様との信頼関係を大切にしながら、グループ一丸となってよりよい未来に貢献して参ります。
今後も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2024年7月
長瀬産業株式会社 代表取締役社長
上島 宏之