朝倉研二 代表取締役社長によるグループ社員向け年頭挨拶を下記のとおりお知らせいたします。

長瀬産業ならびにNAGASEグループ社員の皆さん、明けましておめでとうございます。新しい年を迎えるにあたり、皆さんに一言ご挨拶申し上げます。

令和になって最初のお正月、皆さんそれぞれが十分に英気を養っていただいたことと思います。一方で海外に目を向けると、中東の緊張の高まりで一年が始まりました。また、今年は台湾総統選、アメリカ大統領選に加え、韓国では総選挙が行われ、それぞれの結果が日本に及ぼす影響も少なからずあるでしょう。長引く米中経済摩擦や新興国の停滞などを含め、我々を取り巻く環境は未だ不透明感を拭うことはできません。

このような環境のもと、NAGASEグループは来期が最終年度となる中期経営計画ACE-2020の完遂、そして次世代に向けた数々の施策の促進、という重要な二つのテーマを、全員参加で推進していきます。今日この瞬間から皆さんそれぞれが自分に課せられた役割を果たすべく、全力で取り組んでくれることを期待しています。

昨年は一年を通じとても厳しい年でした。国内外における市場、市況の低迷は予想を上回るもので、その影響から、NAGASEグループの業績は目標を下回っています。しかし、我々は歩みを止めるわけにはいきません。決して下を向かず溌剌と活動を続けていきましょう。

難しい環境の中ではありますが、将来を見据え、グループ内の各部署、各地域で様々な新事業の発掘、立ち上げも進んでいます。大変嬉しいことに、昨年いくつかのテーマが実績に結びついてきました。環境関連の事業、関連グループ会社と取り組んでいる3Dプリンティング関連事業、そして社内横断で進めている5G関連事業などが挙げられます。テーマとして見つけ、時間をかけて勉強し、試行錯誤を繰り返した結果が実績につながるというのは本当に嬉しいことです。まさに「見つけ、育み、拡げる」ですが、是非これらの事業が近い将来会社の柱となるまでに成長して欲しいと願っています。合わせて、このような将来性のあるテーマがこれからも次から次へと生まれることを願っています。

次世代に向けた施策の促進は、今年だけの話ではありません。マテリアル・インフォマティクスやデジタルマーケティング、また環境、自動運転、エネルギー、次世代通信など、グループ内で既にいろいろなテーマが検討されています。改めて次世代という言葉を取り上げたのは、今年それぞれの分野において間違いなく市場が大きく動くと予想されるからです。市場形成が急速に具体化し進むでしょう。そういった中で、我々はしっかりとタイムリーな判断を行い、それぞれの分野へ十分なリソースを配分していかなければなりません。出遅れたら将来はありません。周囲の変化、動向に今まで以上に鋭い触覚を立てて、日々活動して下さい。

DX分野については今年本格的な取り組みを開始します。グループ社員全員がDXに興味を持ち、社内で活発な議論が行われることを期待しています。

毎年の恒例となりましたが、今年のスローガンは「LISTEN」です。自ら意思を持って聞く、ということを一年を通じて意識して下さい。インターネット上に情報が氾濫している今、組織運営、お客様への対応、市場開発や技術開発、そして自己啓発など、様々な活動において今こそ「LISTEN」が大事になっています。市場、お取引先、上司、部下、同僚や友人、そしてご家族、時には自然に耳を傾けることを心掛けて下さい。自ら「LISTEN」することで得る生の情報には、画一的ではない情報が含まれています。我々に多くの気付きを与えるとともに、オリジナリティーに富んだ考えや行動の源泉となるでしょう。時として「LISTEN」には勇気が必要です。COMMUNICATIONも必要になります。皆さん一人ひとりが、考え、胸に留めて下さい。

2020年、今年は待ちに待った東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。パラリンピックに出場する当社社員の和田伸也選手の活躍を期待することはもちろんのこと、大会そのものが盛り上がり、成功することを心より願っています。

結びとなりますが、全てのグループ社員、並びにそのご家族が、一年を通じ平和で健康に過ごされることを祈念して、2020年、年頭の挨拶と致します。