朝倉研二 代表取締役社長による「2019年 年頭挨拶要旨」を下記の通りお知らせいたします。

長瀬産業およびグループ社員の皆さん、明けましておめでとうございます。2019年が皆さんにとって健康で実り多き年となることを祈っています。

NAGASEグループは、前年に引き続いて昨年も業績を伸ばすことができ、2018年度も売上高、利益ともに過去最高となる見通しです。これは全グループ社員の皆さんの一年を通じた努力の賜物です。

私は毎年この場で、我々を取り巻く様々な環境の変化が激しく、速いということを話してきましたが、昨年ほどこの「変化の速さ」を自らの事として実感した年はありません。ポピュリズムの波は今なお世界規模で伝播し、その結果として自由貿易圏の様々なビジネスが影響を受け始めています。米中貿易摩擦に端を発した諸問題は新興国の発展に徐々にマイナスの影響を及ぼし、また、半導体等の最先端技術のサプライチェーンまでが大規模な見直しを迫られています。

政治、経済に関わる事だけではなく、我々の生活スタイルやビジネスモデルも明らかに変わってきました。AIの活用や情報処理の高速化などにより、これまで出来なかったことが出来るようになり、見えなかったものが見えるようになってきています。

昨年まで私は、「これらの変化についていかなければ」といったニュアンスで話をしていました。しかし、今年は違います。もう待ったなしです。将来、例えば会社が200周年を迎える2032年を予測し、NAGASEグループがどうあるべきか、何をしていくべきかを徹底的に議論する。そして、議論だけでなく具体的な一歩を印す。2019年は、NAGASEグループの将来を左右する重要な年と言っても過言ではないでしょう。そんな危機感を持ち、行動を起こしていきます。

中期経営計画「ACE-2020」のもと、ギャップを埋める施策において、既に皆さんは多くの新しい事にチャレンジしています。しっかりPDCAサイクルを意識し、これらの施策を進めてください。そして新しいアイデア、施策を提案し、具体化してください。それぞれの組織でこうしたPDCAが回れば、必ず将来の事業構築につながります。ACE-2020の柱の一つである「収益構造の変革」については、各組織が積極的に取り組んでいると思います。一方、もう一つの柱である「企業風土の変革」についてはどうでしょうか。10年先の将来を語るとき、「収益構造の変革」と併せ、この「企業風土の変革」も不可欠であるということを今年は強く意識してください。

会社としては、昨年から取り組み始めたESG、SDGsに関わる諸案件、そして働き方改革などを引き続き推進し、今後の事業推進に向けた新たな要素を加えていきます。また、デジタル化=Digital Transformationに向けての基盤構築についてもリソースをつぎ込んでいく予定です。

毎年、年初に“ONE STEP FORWARD” “SPEED-UP” “RAISE THE BAR”とスローガンを示してきました。今年はひとこと、「DO IT!」とします。失敗を恐れず、ためらわずに挑戦して欲しい。周りを意識しすぎて好機=チャンスを逃さないで欲しい、という願いを込めた言葉です。皆さんには分別があります。そして、「DO」、すなわち何かを行ったことで生じる責任を担う力もあります。是非この「DO IT!」を意識して一年を過ごしてください。

とても大事な年が始まります。様々な困難も待ち受けていると思いますが、全員参加の心構えを忘れずに、皆で力を合わせ、一つひとつ乗り越えていきましょう。全てのグループ社員の皆さん、またそのご家族が、平和で、健康に過ごされることをお祈りして、年頭の挨拶とさせていただきます。