次世代ビジネス
特集:次世代ビジネスへの取り組み
NAGASEグループは、未来の人々の生活を快適にする「イノベーション」につながる価値提供を常に目指しています。未来に必要とされる技術を見つけ、育み、拡げる。NAGASEグループが次世代を見据えて注力するビジネスをご紹介します。
Case 2
将来のビジネスの核をつくるNVC室
2017年4月にスタートしたNVC室は、NVC(New Value Creation)という組織名が示す通り、NAGASEグループのイノベーションを推進し、事業部を横断したコラボレーションによって将来のビジネスの核となる新しい価値を創造していくことをミッションとしています。これまでの社会にない「新しいビジネス」「新しい価値」を、NAGASEグループの手によって生み出していきます。

NAGASEグループにおける「NVC室」の位置付け
NVC室の設置に先立ち、NAGASEグループは米国IBM社が異業種企業との研究開発促進の目的で立ち上げたIT基礎研究コンソーシアムである「IBM Research Frontiers Institute(RFI)」の設立メンバーとして参画しました。このことを契機に、事業部横断によるイノベーション創出に向けて人財を育成し、グループ内に情報を発信する組織が必要だとの想いがNAGASEグループのなかで生まれることとなり、NVC室という形で結実しました。
NVC室の役割は、5~10年先を見据えた新しいビジネスを構築することです。“Bio-Inspired Technologies”をスローガンに、従来なかった斬新なアイデアによる価値創造を目指しています。
NVC室の原動力は「知」の融合です。現在、専門分野の異なる4人の工学博士が在籍しています。民間企業での研究開発経験を持つ4人が集い、お互いをリスペクトしながらも、様々な議論を交わします。こうした議論から、ビジネスの様々なアイデアが生み出されます。
「4人の工学博士」の専門分野

2年目を迎える「NAGASE テクニカルバイタリティプログラム」への想い
執行役員 NVC室 室長
折井 靖光

NAGASEグループのイノベーションをボトムアップで推進しようとする技術コミュニティ活動「NAGASEテクニカルバイタリティプログラム」が、2年目を迎えました。
部門横断型のこの活動は志を持った様々な現場スタッフによる自主活動であり、初年度は50名の参加者が「次世代ワイヤレス通信」「Additive Manufacturing」「マテリアルズ・インフォマティクス」「ヘルステック」「DXによる業務改革」の5つのワーキング・グループ(WG)に分かれ、活動を続けました。異なるバックグラウンドを持つ人々が自主的に集まって、活動することにより、組織を超えた自由なアイデアが生み出されるのです。
活動は確実に成果を上げており「マテリアルズ・インフォマティクス」はコーポレートの事業に昇格、2年目からは新たに「次世代センサー」「バイオミメティクス(生体模倣技術)」に関するWGが立ち上がりました。次世代のビジネスの「種」が、まさにここから生み出されようとしています。
Project
マテリアルズ・インフォマティクスの始動
マテリアルズ・インフォマティクス(MI)は、最先端のデータ処理技術と材料科学を融合した新しい材料開発の技術分野で、現在、IBM社との間で共同開発を進めています。
化学品の分野で高いプレゼンスを持つNAGASEグループには、マテリアル(材料)に対する圧倒的な知見が存在します。こうした知見と、最新のAIを使ったエンジンとを融合させることで、新しい物質、新しい材料開発の合理化に大きく貢献できるのではないかというのがNAGASEグループの想いです。
この取り組みは既にグループのナガセケムテックス、林原において検証を進めており、その成果には大いに期待を寄せています。グループ内での検証後には、化学メーカーやバイオ素材メーカー向けにサービスの提供を開始する予定です。

Axonerve™ IPコアの拡大
Axonerve™は国内研究機関のアイデアをベースに、NAGASEグループが独自に開発した「データ検索アルゴリズム」です。NAGASEでは、FPGA(Field-Programmable Gate Array)向けのIPコアを開発し、IPコアライセンス事業を展開しています。FPGAは集積回路でありながら、内部の回路構成を自由にプログラムできるという利点を持つため、仮想化が進む5G通信網やデータセンターにおいて、ネットワーク機能や高速データ処理のアクセラレータとしての需要が高まっています。

ブロックチェーンシステムの展開
音楽業界やメディア業界のような著作権ビジネスが危機に晒されたり、医薬・食品業界などで製品のトレーサビリティが強く求められたりと、時代の流れの中で新たなリスクに晒される企業が増えています。
こうしたなか、NAGASEグループではブロックチェーンが実現する分散台帳によるセキュアでトレーサブルな価値交換の機能、それがもたらす信頼性の高い取引の実現に着目し、NAGASEグループにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の新たな打ち手として、既存ビジネスの保全、さらには新たなビジネスの創出に役立てようとする動きが始まりました。2020年2月には部門横断のプロジェクトとして「ブロックチェーン推進チーム」を立ち上げて、今後の事業化に向けた議論が始まっています。

統合報告書2020
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Our Value | Identify /見つけ | Develop /育み | Expand /拡げる | Driving Our Value/価値を、未来へ
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CEO Message/トップメッセージ | CFO Message/管理担当取締役メッセージ
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NAGASEグループの価値創造ストーリー | 1. Our Philosophy/経営の「拠り所」| 2. Our Business Model/ビジネスモデル | 3. Our Roadmap of Growth/成長戦略 | 4. Our Sustainability Management/サステナビリティ経営 | 5. Our Destination/NAGASEグループが目指すもの
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Our Board/役員紹介 | 社外取締役インタビュー | コーポレート・ガバナンス | コンプライアンス | リスクマネジメント、責任あるサプライチェーン | 環境価値の創出 | イノベーション | 社会価値の創出 | 社会貢献活動
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11年間の主要財務データ | NAGASEグループの歩み | 主なグループ会社・事業所一覧 | 株式情報 | 会社情報